MDシミュレーションによって得られた フッ化ジルコニウム系ガラスの構造


分子動力学シミュレーションによって得られた フッ化ジルコニウム系ガラス (55ZrF4 17BaF2 5EuF3 23NaF) のスナップショット。 シミュレーションはバルクのガラスについて行い、 その一部分のみを表示している。
正の電荷を持つジルコニウムとユーロピウムイオンが、 負の電荷を持つフッ素イオンと結合し、網目構造を形成している。 このガラスにおいて、ジルコニウムとユーロピウムは ネットワーク形成イオンと呼ばれる。 一方、バリウムとナトリウムイオンは、ネットワーク修飾イオンと呼ばれる。
ガラスに圧力を加えていくと、 Zr4+ - F- 間の結合距離には大きな変化は見られないが、 Ba2+ および Na+ の周囲のイオン密度が増加し、 込み合ってくることがわかる。 Ba2+ イオンまわりの F- イオンの平均配位数は、 1気圧では 9.2 であるが、20万気圧では 13.2 まで増大している。

1気圧 (0.0001 GPa) 20万気圧 (20 GPa)
:Zr4+     :Ba2+     :Eu3+     :Na +     :F -    


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